7S実践事例発表会(2010年度)

今日は7S実践事例発表会を聞きに行ってきました。

発表は全部で8社。それぞれの取り組みをbefore-afterの形で報告していました。 事情により実施された事例について述べる事はできませんが、感じた事を記します。

○発表内容にストーリーがない。会社や職場の紹介から始まって、なぜ取り組むことになったのか、どう取り組んだのか(失敗点も含めて)、その結果どうなったのかなど。 いわゆるQCストーリーに基づいて発表したグループはとてもわかりやすかった。

○取り組んだ結果の効果測定が、「(見た目が)綺麗になった」レベルで終わっている。 7Sを行う目的は「微生物レベルでの綺麗さ」であり、それを言及できているのは1社1工程だけであった。さらに、実際に効果が出ているのならば、時間や物のムダもなくなっているはずだが、これらを金額に換算して効果測定ができていない。

○効果測定が異物混入クレームの総件数のみ 7Sの効果測定を異物混入クレームで行っているグループがありましたが、総件数の推移のみで、具体的にどのようなクレームが減少しているのかまで分析されていませんでした。さらに、今回に限ったことではないのですが、比較の数値軸が「件数」であって「発生率(ppm)」ではないということです。 7Sの効果が出ていなくても、生産数量が減れば必然的に件数は減ります。ですから、効果測定をするためには、発生率で行わないと意味がありません。 実践事例に関しては、各社、工夫を凝らしており、その話を聞くことができ有意義な一日でした。 この事例発表会の内容は定期的に書籍として出版されているので、そちらをご覧いただけたらと思います。 現場がみるみる良くなる食品衛生7S活用事例集〈2〉/著者不明 ¥2,415 Amazon.co.jp 現場がみるみる良くなる食品衛生7S活用事例集/著者不明 ¥2,310 Amazon.co.jp